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最新のお知らせ

2014年

【全国】

アナフィラキシーガイドラインを発刊  日本アレルギー学会

11月5日、一般社団法人 日本アレルギー学会のAnaphylaxis対策特別委員会(委員長は国立病院機構相模原病院臨床研究センターの海老澤元宏 部長)はアナフィラキシーガイドラインを発刊した。本ガイドラインは、小児から成人までのアナフィラキシー患者に対する診断・治療レベルの向上と、患者の生活の質の改善を目的に、医師向けに作成したもの。患者家族にとっては、この周知徹底により、「全国どこにいても質の高い診断及び治療を受ける機会」を得られることが期待できる。

本ガイドラインは世界アレルギー機構(World Allergy Organization :WAO)のアナフィラキシーガイドラインをベースに日本の実情に合わせて作成している。アナフィラキシーの定義と診断基準や有症者数のデータを示す「総論」から始まり、「治療」及び「予防と管理」の3部構成となっている。

今後、本学会ではわが国のアナフィラキシーの実態調査を進めるとともに、啓発活動を進めアナフィラキシー対策を推進していく予定としている。 本ガイドラインはこちらからダウンロードできる。

出典:日本アレルギー学会HP ニュース&トピックスを改変

【全国】

アレルギー疾患の発症予防法を発見 国立成育医療センター

10月1日、独立行政法人 国立成育医療センターの研究グループは、新生児期から約8ヶ月間、保湿剤を塗布することより、アトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下するという研究成果を発表した。併せてアトピー性皮膚炎の発症が卵アレルギーの発症と関連することも確認している。

このことは、産まれた直後からの保湿剤の使用がアトピー性皮膚炎だけでなく、食物アレルギーなどのアレルギー疾患の発症も予防できる可能性があることを示している。 ただし、今回の試験では一度アトピー性皮膚炎になると保湿剤を塗るだけでは卵アレルギーの感作(IgE抗体の産生)を防ぐことはできなかった。

今後、成育医療センターはアトピー性皮膚炎の発症率をさらに減少させ、食物アレルギーの発症予防を実現することを目的として、さらなる大規模試験を実施していくとしている。

出典:国立成育医療センター、臨床・研究トピックを改変

【米国】

ピーナッツアレルギー 原因物質を酵素で低減 米国

アメリカのノースカロライナ農業工科州立大学の研究チームがピーナッツを酵素処理することで、そこに含まれるアレルギーの原因物質を98%以上減らす方法を見つけた。同大学はこの技術に目をつけた企業と契約を締結し、低アレルゲン性ピーナッツの商品化を目指している。

この方法は食物アレルギーの中でも重篤な症状を引き起こすピーナツアレルギーの原因物質を減らすことに焦点を当てて開発された。ピーナッツを砕かなくても効果があるので、ピーナツの見た目を変えず、また風味を変えないことから商業的にも幅広く活用できると考えられている。

この方法が実用化すればビタミンEを始めとするビタミンとミネラルの宝庫であるピーナッツをピーナッツアレルギーの方が食べられるようになる。医師の管理化の下で、ピーナッツアレルギーの方の免疫療法(減感作療法)にも使用できると考えている研究者もいる。

また、同グループは同様の方法で小麦に含まれるアレルギーの原因物質を減らすことにも成功している。この方法を基礎とした技術開発による他の食品への応用への期待が高まっている。

【東京】

病院と連携し、教職員の対応徹底 東京都調布市

平成24年12月に東京都調布市で、学校給食終了後に食物アレルギーによるアナフィラキシーショックの疑いにより児童が死亡した事故の後、同市は小・中学校や保育所に誤食を防ぐための対策を徹底させるとともに、ショックが起きた際の対応も改善する動きを進めている。

ショック症状発症時には、アドレナリン自己注射薬を注射し、病院に緊急搬送する必要がある。調布市のケースでは本人は注射剤を携帯していたが、本人だけでなく教職員も適切に使用できなかった。これを重く見た同市は昨年9月、東京慈恵会医科大付属第三病院及び隣接する狛江市と連携して「アナフィラキシー対応ホットライン」を開設した。

このホットラインは、両市の小・中学校や保育所でアレルギー症状発症時に、各校に配備した専用PHSで同院の専門医に直接指示を仰ぐことができる。今年3月末までの約7カ月間で19件の利用があり、その内7件は事前にアレルギーと診断されておらず、初めての発作だった。

また、一般的に食物アレルギーの発生頻度は乳幼児で多く、小学校入学までに10分の1に減ると言われているが、同病院によるとホットラインでは特に中学校からの連絡が多く、中学校での食物アレルギー対策の必要性も高いことが分かったという。このホットラインでは、相談時の対応の指示だけでなく、搬送依頼があった際に迅速に受入態勢を整えることも行う。今後は、このような体制が調布市だけでなく、全国に広がっていくことが期待される。

【全国】

絵文字で食材表示  アレルギーに対応 成田空港

成田国際空港会社(NAA)は7月から、飲食店で使用している食材を絵文字(ピクトグラム)で表示する試みを始めた。食物アレルギーなどで「食べられない食材」がある人、宗教上の理由などで「食べてはいけない食材」がある人たちに、安心して食べてもらうことを目的としている。

NAAが空港内の全78店舗を対象に、図案のデータやシールを配布し、各店がメニュー表に表示する。 対象となる食材は、乳やそば、小麦などの「特定原材料」として日本で表示が義務づけられている7品目に加え、牛、豚、鶏、羊、魚、貝、酒の計14品目。NPO法人インターナショクナルが開発したピクトグラムを用いている。

国内の空港では2012年からすでに関西国際空港が同じピクトグラムを導入している。また、この7月より御殿場プレミアム・アウトレットもピクトグラムの導入を行った。 こちらも基本的には同じピクトグラムを使用しているが、食物アレルギーの表示推奨項目もカバーするために、独自に17品目のピクトグラムを作成し、合計28品目としている。このように外国人の利用が多い空港や観光地を中心にピクトグラムの導入が広がっている。

【全国】

アレルギー疾患対策基本法が国会で成立

6月20日、ぜんそくや花粉症、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患対策を推進する「アレルギー疾患対策基本法」が国会で成立した。日本人の半数がかかっているとも言われる「アレルギー疾患」の対策を国の責務とし、合わせて地方自治体、国民、医療・学校関係者などの責務も明確にしている。今後、国は患者や専門家で構成する協議会の意見を聴き、対策の基本指針を策定していく。

基本法の基本理念

1.居住地域にかかわらず適切な医療を受けられる体制整備 

2.学校の教職員などに対する研修機会の確保や患者・家族の相談体制の整備

3.大気汚染の防止、食品の表示充実など生活環境の改善

4.研究開発の推進と治療薬などの早期承認に向けた環境の整備

【兵庫】

食べ物成分を皮膚から吸収→発症の仕組みを解明  兵庫医科大

兵庫医科大善本教授らのチームが、皮膚から食べ物の成分が体内に吸収されることをきっかけに、食物アレルギーが発症する仕組みをマウスの実験で解明したと発表した。

皮膚のバリアー機能を弱らせたマウスの皮膚にアレルギー物質の一種である卵白の成分を週3回のペースで塗ったところ、2週間後にはマウスの血中で抗体が増加。3週間目に口から卵白成分を与えたところ、激しいアレルギー症状を発症した。一方、あらかじめ卵白成分を口から与えたマウスは、皮膚に塗っても抗体の増加はなく、アレルギー症状も出なかった。チームは合わせて解明した発症メカニズムの情報を将来の治療薬の開発に繋げたい考え。

これまで食物アレルギーは、体を守る免疫そのものの働きの異常が原因だと考えられてきた。しかし最近、皮膚のバリアー機能の低下が先にあって、初めは皮膚から体内に異物が入り、それが免疫の異常を招いているという新説が出てきており、本研究もそれを支持する結果となっている。

【全国】

アレルギー児に対応する備蓄用非常食カレーを開発 学校栄養士協

公益社団法人全国学校栄養士協議会が災害時に子どもたちがアレルギーを心配せず食べられる学校備蓄用の非常食「救給(きゅうきゅう)カレー」を開発した。協議会は学校の備蓄向けに普及を目指しているが、同時に、災害時に困らないように防災訓練等で「食べる」体験しておいて欲しいと呼びかけている。

東日本大震災において、学校給食が給食施設の崩壊やライフラインの切断等により、実施困難になったのが開発のきっかけ。協議会はこのような非常時にも成長期の子どもたちに栄養バランスが取れた食を供給することを目的に、開発に取り組んだ。

子どもたちに人気のカレーライスを、アレルギー特定原材料等27品目全てを使用せずに仕上げた。ごはんが入っていて、温めずにそのまま食べられる他、スプーン付きで、容器はそのまま食器として活用できる工夫がされていることが特長。商品規格は150g/袋×40袋入/箱で、1袋分価格は大よそ給食一食分を想定、賞味期限は2年間となっている。商品の詳細はこちら

【全国】

加工食品のアレルギー表示強化へ、外食も検討開始 消費者庁

消費者庁は4月17日、加工食品のアレルギー表示の見直し方針を内閣府消費者委員会調査会に示した。現行制度では加工食品に含まれる食物アレルギーの原因物質は、卵など7品目の表示が義務づけられている。しかし、卵を主な材料とするマヨネーズなど、原因物質が含まれていることが明らかなものは必要がない。そこで子どもにもわかりやすくするため、この規定を改め、表示を義務づけるための検討が開始された。この見直しに伴い、例えば「うどん」について、変更後は「小麦を含む」との記載が必要になる見込み。

また消費者庁は4月21日、外食などの料理に含まれるアレルギー物質の情報を消費者に適切に伝える方法についても検討を開始した。現行制度では外食には表示の定めがない。検討会は今後、患者や外食業者などからヒアリングし、年内に一定の方向性を示す見通し。自主的に表示しているレストランやホテルなどはあるが、様々なメニューを手早く調理するため意図しないままアレルギー物質が混入する可能性があることなどから、これまで義務付けが難しいとされてきた。検討会の詳細はこちら

【全国】

給食事故防止に向け、学校側に食物アレルギーの把握指示へ 文部科学省

文部科学省は3月10日、食物アレルギーによる給食での事故を防ぐため、学校側に児童の疾患の種類や程度を正確に把握するよう求める方針を決めた。この春、食物アレルギーがある児童生徒について、医師の事前診断を義務付けることを全国の学校向けに通知する。文科省の有識者会議が「アレルギーなのに医師の診療を受けていないケースがあると考えられる」として、正確な情報把握を求める報告書をまとめたことに対応した。この有識者会議は平成24年12月に東京都調布市で、学校給食終了後に食物アレルギーによるアナフィラキシーショックの疑いにより児童が死亡した事故を機に再発防止策を検討していた。これまで学校側への症状の申告は、保護者の判断に委ねられていた。

文科省が昨年、全国の公立小中学校、高校を対象に実施した調査では、食物アレルギーのある児童生徒は約45万4千人で、そのうち、医師の診断に基づく申告書を保護者が提出している割合は約2割、重篤な症状の経験者でも4割弱に留まっていた。

【全国】

クラシエフーズ、乳アレルギー・卵アレルギーに対応した豆乳アイスを発売

クラシエフーズは、乳アレルギーと卵アレルギーに対応した商品「豆乳アイス Soy」ブランドに、『豆乳アイス Soy バニラ4個入』(60ml×4個、オープン価格)を追加し、3月3日に全国のスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアなどで発売する。

特定原材料7品目を使用しておらず、乳アレルギーと卵アレルギーの方にも安心して食べられるという。原材料の選定から最終検査まで徹底した品質管理と衛生管理のもとに製造しており、関東エリアの一部の学校給食に採用されているものをマルチパック化したもの。

【京都】

食物アレルギーにやさしい京都を目指して

京都府と京都市は観光関連事業者、医療機関、NPO法人等と連携して、食物アレルギーがある子供が安心して修学旅行に訪れることができるように「食物アレルギーの子 京都おこしやすプロジェクト会議」を設置して取り組んでいる。すでに、管理栄養士らが宿泊施設や旅行業者からの相談に対応する窓口を設置しており、相談が寄せられている。今後、学校や保護者に児童生徒のアレルギー情報を記入してもらう統一の書式や調理や配膳時の注意事項を記したガイドラインを作成し、事業者を対象とした研修会も開催する予定という。

修学旅行生を対象とした先進的な取り組みとして、業界の注目を集めているようだ。

【全国】

食物アレルギーに関する調査結果を文部科学省が公表

文部科学省は平成25年12月16日に食物アレルギーに関する調査結果(速報)を公表した。 それによると、食物アレルギーをもつ公立の小中高校の児童生徒は全国で約45万4千人(全体の4.5%)であり、前回の調査(平成19年)の約33万人に比べて約12万4千人増加していた。そのうち、アナフィラキシー症状を起こした経験がある児童生徒は約5万人(0.5%)おり、前回に比べて約3万2千人増えていた。また、誤食によるショック症状を緩和するためのアドレナリン自己注射薬エピペンの保持者は2万7千人で、平成20年から平成25年8月までに学校内でエピペンを使用したケースは408あったという。

給食を提供している学校579校の抽出調査の結果では、アレルギーのガイドライン(07年度作成)に基づいて対応している学校は96%であったが、ガイドラインの周知が一部の教職員にとどまっている学校が26.1%に上った。

今回公表されたデータは、各質問項目を集計した速報値であり、調査結果の分析や記述回答などの集計、提出された資料の確認は今後引き続き行い、年度末にまとめる再発防止策に反映させていく方針という。

調査結果は文部科学省のホームページで閲覧する事が出来る。