食物アレルギー座談会

みんなでお悩み解消!アレルギーっ子ママの座談会「毎日のお弁当どうしてる?」

筒井春美さん
熱海梨華さん
松本南美さん


乳児(1歳以下)の10人にひとりが食物アレルギーを持っていると言われている現代。
「子どもがみんなと同じように給食を楽しめない」「なかなか食の喜びを味わってもらえない」といったお悩みを抱えるママ、パパも増えているようです。
今回はそんな悩みを解決すべく、日々我が子の食物アレルギー対応に奮闘している筒井春美さんと熱海梨華さん、自身が食物アレルギーを持ち、12年間のお弁当生活を経験した松本南美さんの計3名に集まっていただき座談会を開催。お悩みを共有し合うことで、子どもの食物アレルギーと前向きに付き合うためのお弁当や献立作りのヒントが見えてきました。

お話を聞いた人

筒井さん

筒井春美さん

会社員。現在中学生の娘が乳幼児期に小麦、乳、卵の食物アレルギーがあり、小学生時にはお弁当作りを行っていた。現在も非加熱の卵、クルミ、桃、さくらんぼ、りんごなどバラ科の果物の食物アレルギーを持つ。趣味は、お酒のひとときと町歩き。

熱海さん

熱海梨華さん

会社員。小学生2人の子どもを育てるママ。小学5年生の長男がナッツ類全般やそばなどのアレルギーを持っている。趣味は、お城巡りや旅行。


松本さん

松本南美さん

会社員。本人が、卵や乳、落花生や魚介類全般など多くの食物アレルギーを持ち、12年間母親のお弁当で過ごしていた経験がある。趣味は、食物アレルギー対応のSNS映え料理やスイーツづくり。


アレルギーっ子ママが悩みがちな「なるべくみんなと同じがいい」


――まず、お子さんの食物アレルギーに気づいたきっかけについて教えてください。

筒井:離乳食を始めた頃にパン粥を作ったんですが、ふと見たら娘の顔が真っ赤になっていてびっくり。小麦に反応したんです。家族に食物アレルギーを持っている人はいなかったので、まさかと思いましたね。

熱海:息子は、1歳のときに初めて症状が出ました。保育園の給食に出た白身魚が原因だったんですが、一般的に「白身魚はアレルギーが出ない」と言われているので最初は違うんじゃないかなとも思ったんですが、アレルギー専門医を受診して血液検査をしました。

――松本さんは、ご自身がアレルギーを持っているようですが、いつから症状が出始めたのでしょうか?

松本:離乳食が始まった生後半年くらいのときに発症したと聞いています。いまも、卵、乳、甲殻類、ナッツ類、魚介類などの食品を除去した生活を送っています。


――みなさん、幼稚園や保育園、学校の給食はどのように対応されていたのでしょうか?

松本:幼稚園のときはお弁当でしたが、小学校は自校給食だったので、除去食と代替食、お弁当の組み合わせでしたね。毎月、母が献立表の食べられないものにマーカーをつけて、父がそれをワープロに打ち込んで学校に提出してくれていました。学校側で代替が難しい場合は、代わりになるおかずを持たせてくれるんです。

筒井:家族の協力が素晴らしいですね! 我が家も保育園、小学校では最初に面談をして除去してほしいものを伝えていました。でも、個人的には保育園のほうが、対応が手厚かったように思います。

熱海:それは私も感じています。小学校は、生徒の人数も多いしなかなか個別の対応をきめ細かくするのは難しいのかもしれませんね。デザートくらいならまだいいのですが食べられないものがメインの日は、なるべく似たようなものを考えるのも大変です。




――代替食は、ほかの子の給食にできるだけ合わせないといけないのでしょうか?

筒井:決まりがあるわけではないのですが、やっぱり、クラスのみんなと同じほうがいいんだろうなと思って、少しでも給食のメニューに近いものを持たせてあげたいんですよね。

熱海:うちの子はアーモンドのアレルギーがあるので、杏仁豆腐が出る日は、プリンなんかを持たせるんです。でも最近「みんながいいな〜って言うんだよね……」って言われて。そんなふうにうらやましがられても、本人は嬉しくないですよね。だから今後は牛乳プリンとか、色だけでも近いものがいいのかな。

松本:私も小学生の頃は、みんなと机を合わせて食べるので、やっぱり見た目だけでもみんなと同じものを食べたいし、変に注目を浴びたくないという思いはありましたね。


代替食だって食感も色も楽しめる! お弁当&献立アイデア


――食材の制限がある中で、お弁当を作ったり日々の献立を考えたりするのは大変ですよね。マンネリ化しないために、どんな工夫をしてきましたか?

筒井:私は、卵の代わりにそぼろ状にした豆腐にかぼちゃパウダーを振りかけて、スクランブルエッグのように仕立てていましたね。

松本:アレルギー対応食って、どうしても見た目が茶色くなりがちですけど、卵のように黄色い食材を少し取り入れるだけでもお弁当が華やかになりますよね。


熱海:我が家では、いま週3回「塾弁」を作っているんですが、最近では米粉の唐揚げが好評でした。米粉を使うと衣がカラッとしておいしいので重宝しています。

筒井:米粉はアレルギーっ子の強い味方ですよね。うちの子は、小麦が食べられなかったので、「米粉パン」には早くからお世話になりました。小麦が食べられるようになったいまも、ときどき「米粉パン食べたいな」って言われます。


――数年前よりも、食物アレルギー対応の食材が増えているという実感はありますか?

熱海:それはすごく実感しています。先日、大手スーパーに行ったら「食物アレルギー対応コーナー」が設けられていて驚きました。調味料も揃っているし、10年前に比べて食物アレルギーが広く理解されるようになってきたように思います。

筒井:麺類も、きび麺など食物アレルギー対応のものがいろいろ出てきましたよね。



――松本さんは、SNSで食物アレルギー対応のメニューを発信されているとか。

松本: そうなんです。5〜6年ほど前からもともとある食物アレルギー対応のレシピを参考にして、自分流にアレンジしたものを紹介しています。

筒井:わぁ! このオムライス、卵にしか見えないけど代替食材なんですか?

松本:これはお豆腐や米粉、片栗粉などで作った生地にターメリックで色付けしているんです。錦糸卵にしてちらし寿司を作ったこともあります。

代替食材を使ったオムライス

熱海:見た目だけでも本物に近づけてあげたいと思いつつ、なかなか難しいんですよね。

松本:私はまわりの友だちのお弁当や給食にすごく憧れていたんです。だから、こうして代替食材を使って少しでも本物に近づけるにはどうしたらいいのか試行錯誤するのが楽しくて。ほかにも豆乳や米粉、オートミールなどの食材を使って、ケーキを作ったこともあります。



――ケーキは卵や乳の食物アレルギーで食べられない子もたくさんいますよね。

熱海:市販のケーキにはアーモンドパウダーが入っていることも多くて、息子も食べられないことが多いんですよ。

筒井:食物アレルギー対応のケーキやお菓子は、子どもにとってすごく嬉しいものですよね。親としても誕生日会やクリスマスにはみんなと一緒に食べさせてあげたいですから。


食物アレルギーは“特別”じゃない。どんな子も、もっと食を楽しめるようになれたら

――お子さんが成長するにつれて、友だちと外食をする機会も増えると思います。自分で身を守れるように、何を伝えておくべきでしょうか。

熱海:息子には食物アレルギー表示の見方を教えています。「迷ったら、パッケージの裏を見て」と、小さいときから口を酸っぱく言っているので、すっかり習慣づいていますね。それでもわからない場合があるので、初めて食べるものがあるときは、近くの大人に確認するようにも教えています。

松本:商品そのものに食物アレルギー物質が含まれていなくても、製造工程で紛れ込んでしまうこともあるから心配ですよね。私も食べられるものと食べられないものをチェックすることが日常になっています。

筒井:大きくなるにつれて、食事を用意してくれる人に対して気を使うところが出てきて心配です。「これは残念だけど食べられません」とはっきり言えるようになってほしいと思います。


――お子さんの食物アレルギー対応に悩まれている方に向けて、伝えたいことはありますか。

熱海:改めて思ったのは、食物アレルギーを“特別”と捉えないでほしいということです。最近は、食物アレルギーの子が学校にいることが当たり前になってきているけれど、そういう子どもと触れる機会の少ない大人のほうが理解のないように感じます。

松本:山形県酒田市にある食物アレルギー対応の専門工場では、米粉100%のパンを作っているんですが、小中学校の学校給食に出したり、1歳半検診のときに配布したりしているそうです。そうすれば食物アレルギーがあってもなくても、小さい頃からなじみのある商品として手に取ってもらいやすいものになるんですよね。



筒井:食物アレルギー対応には、家族だけでなく多くの人の理解や協力が必要ですが、特別なことではないという意識が世の中に広まることで、子どもたちは「食べる」楽しみを見つけやすくなるかもしれませんね。

熱海:やっぱり食べること、おいしく味わうことを諦めて欲しくない。これからもできる範囲でいろんな食べ物に挑戦させてあげたいです。

松本:私は、食物アレルギーがあるからこそ「おいしいものが好き」「いろんなものを食べてみたい」という気持ちが人一倍大きくなったと思います。こんなふうに食に前向きになれたのは、母が一生懸命日々のお弁当や献立を工夫し続けてくれたおかげです。食物アレルギーを持っていても食に楽しみを見出すことができれば、日々の豊かさはグンと変わると思います!



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