食物アレルギーねっと 食物アレルギーを知りたい全ての方のための情報サイト

食物アレルギー対応商品のご購入はこちら
文字の大きさ
標準
特大
2022年01月17日
2022年2月中旬 食物アレルギーねっとは生まれ変わります!

食物アレルギーの症状を抑える物質、東大チームが発見

2015/08/01

エリア
全国
公表年月
2015年8月

アレルギー反応を引き起こす原因となる細胞の増加を抑制する物質を東京大学の村田幸久准教授らの研究チームが発見し、英国科学雑誌のネイチャーコミュニケーションズ(電子版)に発表した。この物質を利用することによって現在は対処療法しかない食物アレルギーの根本的な治療方法の開発につながる可能性があるという。

食物アレルギーの発症や進行に伴って消化管で増加するのが「マスト細胞」で、アレルギー反応の主役となる免疫細胞である。マスト細胞は体内に侵入してきた食物抗原(アレルゲン)を認識して大量の炎症性物質を放出しアレルギーを引き起こすため、マスト細胞の増加や活性を抑えることができれば食物アレルギーの根本的な治療となる可能性がある。

東大の研究チームではマスト細胞が炎症性物質とともに産生している「プロスタグランジンD2 (PGD2)」という生理活性物質に着目し、遺伝子操作によってPGD2を産生することができないマウスを作成した。このマウスとPGD2を産生できる通常のマウスに食物抗原(アレルゲン)を与える実験を行った結果、PGD2を産生できないマウスは通常のマウスに比べて消化管のマスト細胞が約3倍程度に増加して食物アレルギーの症状が劇的に悪化することがわかった。研究チームではPGD2がマスト細胞の増加を抑え、食物アレルギー症状の悪化を防ぐブレーキとしての働きを持つと結論づけた。

今後、研究チームではPGD2がどのような仕組みでマスト細胞の増加を防いでいるのか研究を進めていくという。